東北爆走

6月1日。今日からいよいよ6月だ。特に期間が決まってる旅じゃなかったけど、チャリの旅がスタートしてから、もう少しで1ヶ月になろうとしている。今思ってる事は「1日でも早くこの旅を終わらせたい!」だ。そのために、最近は1日のほとんどの時間を走っている。九州の頃から比べて1日の走行距離もだいぶん伸びたと思う。良くも悪くも、ペースが上がってきていて、最初の予定よりも早くゴールできそうだ。ヤッター!そんな訳で、問題になってくるのは雨と風と建設省。しかし、チャリで旅をする以上、こういう障害はどうしても出て来るのでしょうがないのでしょう。

今日も早くゴールしたい一心で走る。今日はかなり走る事ができた。酒田市を過ぎてから国道7号をひたすら走る。途中の道の駅象潟で会った夫婦にお菓子をもらった。ありがとう!その後もひたすら走る。今日はかなりの距離を走る事ができた。温泉という目標を決めなかったので、時間におわれる事なく楽な気分で走ることができたのが、良かったもかもしれない。テントを張る場所は比較的簡単に見つかったけど、夜中に走り屋どもがやって来たみたいで、うるさかった。

 テント設営地:秋田市、下浜の海水浴場っぽい所の駐車場。

6月2日。もうすぐ北海道なので、今日も頑張って走る。朝飯を食べずに走ったので力が出ない。11時ごろに道の駅「てんのう」で、朝昼兼用の飯を食べる。そこの売店のおばちゃん達に声援を送られる。最近は手を振ってくれる車も前よりは少なくなってきていたので、売店のおばちゃん達の声援は嬉しかった。

地図を見ると、もう少し先に八郎潟がある。しかも八郎潟の中に温泉があって、面白そうなので途中で寄っていく事にする。とりあえず、八郎潟を目指して、日本海側をひた走る。八郎潟の中は埋立地なだけあって、起伏が無く、まっ平らでとても走りやすい。八郎潟の中にあるポルダー潟の湯に到着。立派な建物でちょっとウサギでは入りずらそうだけど、かまわず入る。温泉は最上階にあって眺めもよくて気持いい。気持よく温泉から上がって、この旅で一回しか洗ってないウサギに着替えるのは気持悪かった

八郎潟を後にして、国道101号を走る。雨が降り出しそうな空模様になってきた。そろそろ夕方になっていたのでテントを張る場所も探さないとならない。雨が当らなそうな、いい場所発見。今日はそこでお終い。

 テント設営地:峰浜村、国道101号の水沢川にかかる橋の下。

6月3日。昨日の夜は激しい雨が降ったみたいだ。橋の下にテントを張ったおかげで濡れずに済んだ。ヤッタね。午前中はずっと曇り。地図を見るとこの先に「黄金崎不老不死温泉」がある。不老不死温泉。入ってみたい!そんな訳で不老不死温泉を目指して走る。

お昼頃、「黄金崎不老不死温泉」に到着。入ってみるとやっぱりというか、なんというか、普通の温泉だった。1つ違ってたのは芸能人の写真のパネルが廊下にいっぱい張ってあった。きっと、ゆけむり温泉連続殺人~とか、東北温泉美人殺人~なんていう推理ドラマの撮影にでも、この温泉が使われたんだろう。女優さんや俳優さんが従業員といっしょに写ってる写真もある。やっぱり不老不死温泉はドラマに使われた事があるらしい。温泉自体は日本海を見渡せる素敵な露天風呂があって、夕方だったら夕日も見れるステキな温泉だった。

フロントで不老不死の名前の由来を聞いてみたら、昔からの不老不死の伝説があるわけではなく、不老不死になったらいいなぁ~ということだった。ちょっと笑ってしまった。

温泉から上がって、またチャリで走り出す。午後からは晴れてきて快調に走り出した。今日は上空を飛んでいく飛行機がたくさん見えた。きっと、ここの上空は飛行機の行路になってるんだろう。あれに乗ってしまえば、あっという間に帰れるんだなと、思いながらも走る。遠くに岩木山が見えていた。

 テント設営地:鰺ヶ沢町、川尻の鳴沢川の河口。

6月4日。今日、いよいよ本州を脱出できそうだ。ラストスパートで走る!しかし、走っていると、なんだかチャリンコが重くなってきた。パンクだ!この旅で始めてのパンク。どうしよう?パンク修理道具も持ってないし、自分で修理することもできないので、ガソリンスタンドに駆け寄って、なんとかならないか相談してみる。でも、ガソリンスタンドじゃ、無理らしい。とりあえず、タイヤの空気だけ入れてもらって、自転車屋さんを探して走る。何とか自転車屋さんを発見して、パンクを修理してもらう。自転車屋さんの奥さんが修理してくれた。初め俺の姿を見てビックリしてたけど、ちゃんとパンクを修理してくれた。パンクの修理をしながら、奥さんに旅の話をした。パンクの修理がほぼ終わった頃、旦那さんが外回りから帰ってきた。俺のチャリのチェーンの油が足りなくなっているのを旦那さんが見つけて、油をさしてくれた。ありがとう。

青森から函館までのフェリーの出発時間はわからなかったので、とりあえず、フェリーターミナルに行って、時間を調べる事にした。フェリーターミナルには2時前に到着。フェリーは2時20分出発。ラッキー!今日中に北海道に渡る事が出来る。「ウサギ1枚」キップを買ってフェリーに乗り込んだ。6月初めの北海道行きフェリーのお客さんはガラガラ。見た所、ライダー1人と若いカップル1組。その他に長距離トラックの運転手さんらしき人が何人かいるぐらいだった。フェリーの中でライダーとお話する。彼はこれから北海道ツーリングをするという事だ。俺も、今回の旅の話やウサギの理由などをお話。そんな事をしているうちに、あっという間に函館が見えてきた。フェリーの中から函館山をバックに写真を取りたくなり、若いカップルに取ってもらった。

6時ごろにフェリーは函館に到着。フェリーを降りるときにさっき写真を撮ってもらったカップルといっしょに写真をる。その時にカップルと話をすると、新婚旅行で北海道に来たのだそうだ。東京から、自分の車でやってきたらしい。これから、稚内を目指して旅行をするとの事。

6時ごろ、フェリーが到着。やっと北海道に帰ってきた。なんだか懐かしい。今日は時間も遅いので、テントを立てれる所を探して走る。でも、途中で雨が降ってきて、雨宿りをしながら、テントを張れる所を探す。周りは暗くなってくるし、雨も降ってくるし、なかなか良い場所が見つからないし、気持は焦る。なんとかテントを立てれるスペースを探して、張る。

 テント設営地:大野町、清水川の工事中の歩道。

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