指宿にて

5月5日。朝、7時30分に出発。今日も指宿温泉まで国道226号を歩く。午前中に指宿商業高校の弓道部の練習が見えた。珍しいので、しばらく道路から眺める。彼らもゴールデンウィークを返上して練習してるわけだ。俺も、あと一踏ん張り、指宿温泉まで頑張ることにした。また、少し歩くと、宮ヶ浜という所に着いた。ここの駅は日本で一番海に近い駅なのだそうだ。たしか、北海道にも日本で一番海に近い駅があったような気がしたけど。ま、いいか。その駅のすぐ近くにある、坂本芋飴店のふくれイモは有名らしく、芋飴店のオバちゃんに一口いただいた。とても親切なオバちゃんだった。

地図を見ると、指宿温泉に行く途中に知林ヶ島という小さな島があって、そこに「バカ州」というのがあった。不思議に思い、その「バカ州」とは何者なのか、見に行くことにした。これがなかなか面白いもので、引き潮になると海の中から道が現れて知林ヶ島まで歩いていけるようになるのだそうだ。「バカ州」についた時に引き潮になったらしくて、知林ヶ島までの道が現れた。まさに俺のために現れたような道。渡らない訳にはいかない。海から現れた道を歩いて、知林ヶ島まで行く。途中、砂の上にクラゲが打ち上げられていたり、大きな波が来て、道をふさいでしまったり、俺には新鮮な事がいっぱいだった。知林ヶ島に到着。

今日はゴールデンウィークの最終日と言う事もあるのでしょう、けっこうたくさんの人が来ている。島をブラブラとしていたら、早く戻らないと帰れなくなてしまうよ。と、周りにいる人が教えてくれた。もう少しすると「バカ州」はまた、海に沈んでしまうらしい。なんだかちょっと神秘的。戻る時は、来た時よりも潮が引いていて、しっかりと道が現れていた。さっきよりも人が増えていた。渡り終える頃のは、また波が押し寄せてきていて、もう少ししたら海の中に消えていきそうだった。せっかくだから、「バカ州」が海の中に消えてしまうまで見ていることにした。本当に海に沈んでしまうのを見て、ちょっと不思議に思った。

その「バカ州」で、女の子3人組と貝殻がどーのこーのということで仲良くなってしまった。よくわからないだろうけど、とにかく仲良くなったのだ。彼女達はこの辺の人で、今日は車で遊びに来ていたらしい。そして、車で指宿温泉まで連れていってくれると言う。そして、彼女達の車に乗って、指宿に行く。その途中で、車の持ち主の女の子の家に行く事になった。彼女の家につくと、家族みんなで宴会が始まっていて、その中にお邪魔する事になってしまった。そのうちに夜になって、夕食のバーベキューになってしまう。この一家にはとてもお世話になりました。結局、そこのうちに泊めていただく事になった。知林ヶ島で会った女の子は今日は用事が有るとかで、車で行ってしまった。それでもお母さんが泊まっていきなと言ってくれたので、今日は久々に布団で寝る事ができた。久々の布団で緊張した。

 宿泊地:山川町、親切な一家のおうち

5月6日。今日はいよいよママチャリを買ってチャリンコの旅に出発する日。朝、起きて朝ご飯をいただく。この一家にはくどい様だけど本当に親切にしてもらった。朝ご飯の後に、お母さんと妹にドライブに連れて行ってもらう。途中で、お金を引き出して、チャリンコを買って、お昼ご飯までご馳走になる。そして、最後に指宿の砂ムシ温泉にも連れてってもらった。本当に砂に埋められてしまう。熱くなってきて、けっこう気持良い。

お母さんと妹とはこの温泉でお別れして、ウサギに着替えて、午後3時、チャリンコの旅スタート!!今まで歩いてきた道を戻るのはいやなので、開聞岳のそばを通って行くことにした。しばらくチャリンコで走ってると、山梨から車で旅行をしている親子に声を掛けられる。まー、ウサギの姿だから、不思議に思うんだろうね。一緒に写真を撮ってから、俺が何をしているのかを簡単に話す。当然のようにビックリしていたけど、がんばってねと言ってくれて、嬉しかった。

今日はスタートしたのが遅かったので、ほとんど走れなかった。早めにテントを張れそうな所を探して、さっさとテントを張ってしまう。それから、ウサギを脱いで普通の人に戻る。一応、これからはテントをたたんでから、張るまではウサギでいるように決めた。例外はあるかもしれないけど、テントからテントまではウサギでいるように頑張る。テントを張った近くのお店で、パンを買って今日の夕食にした。

 テント設営地:知覧町、さつましおや駅の近くの駐車場

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