2008年2月

2月1日

文房具屋さんで新しいハサミを買ってきた。たくさんハサミを置いてあるのに、左利き専用ハサミは1種類しかない。左利きには選択権もないのかとちょっと淋しくなりながら、一種類しかない左利き専用ハサミを手にとってレジへ持っていく。帰って試し切りをしてみると、非常に切れ味が良い。はさみが入っていたプラスチックも厚紙も細かく切り裂く事ができた。ストレスもなく素晴らしいハサミを手に入れた。このハサミとは一生付き合って生きたいと思うのだが、どのぐらいの耐久性があるだろう。ちょっと楽しみだ。

2月2日

看護師の国家試験はマークシート方式だ。注意事項には鉛筆を使ってマークシートを塗りつぶすように書いてある。俺はシャープしかない。鉛筆なんてしばらく使ったことがないし見ていない。ハサミを買うついでに鉛筆も買ってきた。マークシート専用鉛筆というものが売っていたので、鉛筆削りと一緒に買ってきた。鉛筆ってこんなに軽かったんだと驚いた。

2月3日

マスクをして買い物に出かけた。小学生の4人組の少女達の後ろで信号が青になるのを待っていた。一人が俺の存在に気が付いて、ヒソヒソ話しを始めて他の3人は順番に俺の顔を見る。信号が青に変わって歩き出すが目的の店が同じなので、必然的に俺は4人の少女達の後をついて行く。4人の少女達はあからさまに俺を不審者とみなして、走って店に駆け込んでいった。信号待ちをしている時から少女達の動きがあまりにも不自然だったので考えてる事はバレバレだ。俺は少女達に完全に不審者にでっち上げられてしまった。少女達の行動にはちょっぴり笑ってしまった。

2月4日

姿勢にも医療用語があり、仰向けや横向きやうつ伏せや座る姿勢にも面倒な名前がついている。そんな姿勢の中にシムス位という姿勢がある。教科書には説明文と一緒に判りやすいように挿絵も載っている。しかし、俺の頭の中ではシムス位という体位がどのような体位なのか、いまいち把握できてなかった。今日はおぼろげながらしか把握できていないシムス位を調べ直してみた。シムス位は俺のイメージとはかけ離れた体位だった。1年生の時に習ったはずであり、実習で患者さんに必要であったはずのシムス位をやっと理解できた。今まで何をやっていたのかという疑問は残るが、国家試験前に把握できて良かった。

2月5日

ヒゲを伸ばし始めたが、ちゃんと伸びるまではまだちょっと時間がかかりそうだ。それまではマスクをして生活する事にしている。外出するときにはマスクをしているのだが、マスクがなくてもそれほど目立たないみたいだ。明日から、マスクはやめてみようかなと思う。

2月6日

足を伸ばしてストレッチをする。息を吐きながらできるだけゆっくりと体を前に倒していく。毎日続けていると体が柔らかくなる。勉強の合間にストレッチをしているのだが、それよりもコーヒーの消費量が多い。胃炎になってしまいそうだと思うのでお茶にしてみた。

2月7日

無性に甘いものが欲しくなったので、今日は自分の欲望に任せるまま甘いものを買いあさった。コーヒーと一緒に甘いものを食べるのはとてもおいしい。やっぱり脳みそが疲労すると糖分が不足するんだろうな。

2月8日

最近は食事を食べた後も満腹感が無いのでお菓子を食べてしまう事がある。どうも、口が寂しいので、何かを食べたいなと思ってしまい、それが止まらないのだ。食事とお菓子の量をあわせると、かなりの食事摂取量になる。それを考えると恐ろしくなるが、口寂しさで止まらないのはどうしたものかと考える。満腹中枢に潰瘍でもできているのかなと考えてしまう。満腹中枢は視床下部にあったはず。視床下部に腫瘍ができていたら、ホルモン分泌が過剰になったり減少したりする。ホルモン分泌の調節が出来ないと、体調がかなり不調になって日常生活に支障をきたすはず。俺の体調にはホルモン異常の兆候を感じないので、視床下部に腫瘍は無いだろうなと予想できる。それにしても、満腹中枢が正しく働いてくれない原因は何なのだろう。

2月9日

集中力が持続しなくて困っている。どうしてこんなに集中力が無いのだろうと、自分でもビックリするぐらいだ。5分も持続せずに問題集から頭が離れてしまう。途中からは問題文を読んでいても問題文の意味が頭に入ってこなくなってしまうのだ。気分を変えながら集中力が持続する方法を試行錯誤している。今日は飲みに行ってストレスを発散してしまおう。

2月10日

飲み会があったので札幌駅に行くと、いつもの週末以上に人がたくさんいる。どうしてこんなに人がたくさんいるんだろうと不思議に思っていると、雪祭り期間だった。雪祭りを意識して、人間観察してみると観光客っぽい人が多い。そして、外国人率もかなり高い。雪祭りは国際的なお祭りになったのだなと感じた。それにしても、俺を含めた現地住民の雪祭りに対する無関心さには笑ってしまう。

2月11日

久々にタロット占いをしてみた。依頼がなかったせいもあって、今年に入ってからは初めてのタロット占いだ。カードの並べ方などは多少忘れていて、占いの感覚も忘れてしまっている。感覚はカードを触っているうちに戻ってきた。勉強で集中力がなくなったときにはタロット占いをして気分転換をしよう。

2月12日

俺の友人のブログに厄年の話しが出ていた。ちょっと調べてみると、厄年の数は男性よりも女性の方が多いみたいだ。厄年などには無頓着で俺の記憶にある限り、お払いなど行った事がない。25歳の大厄は知らないうちに過ぎていたぐらいだ。今から当時の事を振り返ってみると、確かに災難が多かったかもしれない。しかし、その時に経験した事は自分の成長に大きく影響していると思う。アラスカでオーロラを見たのも、自転車で日本縦断したのも、シルクロードを旅したのも後厄だ。苦労した事もあるが素晴らしい経験の方が多かったような気がする。前厄、大厄、後厄なんて解釈を変えるだけでマイナスにもプラスにもなるのだろう。

2月13日

最近の3年生は国家試験に向けてやる気を出して勉強をしている。自主的に精力的に勉強をする雰囲気がクラスの中に漂っている。そんな雰囲気に飲まれてしまう子もいるし、その雰囲気を利用して勉強する子もいる。俺はどちらかと言うと、雰囲気を利用して勉強する方に分類されたい。クラスの雰囲気は実習や日常の勉強を重ねて積み上げた人間関係で成り立っていると思う。俺が1年生の時に見た3年生のクラスの雰囲気もこうやって出来たんだろうなと思う。全員合格を目指して国家試験当日まで勉強したい。

2月14日

なんだかんだと理由をつけてヒゲを伸ばしているが、周りからの評価は不評だ。俺にはヒゲが似合わないらしい。でも、俺はヒゲを伸ばしたいのだから伸ばす。そういえば、髪の毛もロン毛にしようと思うと、周囲からの反対が激しかった。毛を伸ばそうとすると周りからは反対される。

2月15日

殺し屋と少女の映画がテレビで放送していたので、期待してみてしまった。劇中で流れてくる音楽がまた素適なのだ。しかし、時間的に制限があるために短く編集されていた。ぶつ切りの映画を見終わったあとの感動は残念な事に完全に削がれてしまった。映画はテレビで見てはいけないと、改めて思い知った。

2月16日

海外を旅しているときにポップコーンの種を買って来て、出来たてのポップコーンを食べていた。出来たてのポップコーンはおいしさが違うのだ。映画を見るときには最適だ。日本ではポップコーンの種を売っている場所がほとんど無い。そのため、出来たてのポップコーンを食べる機会は非常に少ない。久しぶりにポップコーンを食べなくなったので、近所のスーパーでポップコーンの菓子を買ってきた。食べてみると、何か変な味がする。表示ラベルを見ると、とうもろこしと塩以外に添加物をたくさん混入しているようだ。純粋な原材料だけの方が美味しいのに、余計な加工や添加物で本来の味を台無しにしてしまっている。とても残念な事だと思う。

2月17日

昔、東京で働いている頃にクラブなるところに連れて行かれた時期がある。その当時はバブルがはじけてディスコからクラブへの移行期だったと思う。日付が変わっていると言うのにクラブの中は大音量でたくさんの人が踊ってる。俺は連れて行かれるままに、クラブの中に入って周りの人と同じように手足を動かす。周りに溶け込むように手足を動かしている俺だが、何が楽しいのか良く判らない。連れて行ってくれた人は俺の近くで音楽に合わせて手足を動かしている。楽しいらしい。俺は踊っているうちに楽しくなるのだろうと思っていたが、朝まで踊っても良く判らなかった。お勧めのクラブに何件か連れて行ってもらったが、結局、クラブの楽しさは判らないままだった。そんな生活の10年後に看護師国家試験を受けるなんて、人生は面白いなと思う。

2月18日

生活リズムなど無視して勉強をしていると、喉に違和感があるのに気がついた。このまま風邪を引いてしまうと厄介な事になる。喉に違和感があるので、気管支炎を併発して症状が悪化するだろうと予想できる。このまま悪化すると、国家試験の実施日前後の症状は最悪だろう。気が滅入る。原因は寝不足と栄養不足だろう。対策は十分な睡眠と栄養と発症を抑える意思だ。ポビドンヨードで頻回のうがいをして、野菜炒めを食べて寝る。無理やり寝る。どうやら、喉の違和感は軽減してきたようだ。

2月19日

夕方から寝て、日付が変わった頃から起き始めて勉強を開始している。サーカディアンリズムと言うものが人間には備わっているのだ。俺のサーカディアンリズムは太陽の動きとちょっとずれているが気にしないことにしよう。

2月21日

図書館で勉強していたらクラスメイトがやってきた。一緒に勉強しているうちに、最近の出来事などを話し込んでしまった。図書館の静かな空間を壊してしまってちょっと申し訳なかった。おかげで勉強は進まなかったが、いろんなことを話して、良い気分転換になった。

2月22日

学校では自習をしているのだが、クラスメイトと長々と話をしてしまっている。おかげで、勉強はほとんど進まない。それでも、十分に気分転換が出来て、緊張がほぐれて、リラックスできた。心も身体も知識も天候も交通機関も味方につけて、国家試験を受験しよう。

2月23日

力士はゲン担ぎでヒゲを伸ばしている事が多い。それにあやかって、俺もヒゲを伸ばしているというのもひとつの理由だ。周りからは反対されているが、明日はヒゲを伸ばしたまま受験しようと思う。明日の第97回看護師国家試験でヒゲを伸ばしている受験生がいたら、それは俺だろう。

2月25日

やっと国家試験が終了した。できる事は全部やったので、人事を尽くして天命を待つ状況だ。試験当日は天候もかなり悪かったので、試験会場に到着するのが最初の試験といった感じだ。そして、厚生労働省の役人が説明する判り難い注意事項を理解するのが第二関門だ。それを乗り越えてはじめてペーパーテストに取り組める資格を得られるようだった。看護師国家試験は奥が深い。ただ、男性受験者に与えられたトイレの長蛇の列に並ばなくても良い特権は嬉しかった。

2月27日

国家試験が終わってしまうと、何事にもやる気をなくしてしまった。それでも、自己採点をしてみると、合格圏内だろうという点数は取れていたので一安心だ。やる気が出ないのは困るので気分転換のために、ヒゲを剃ってみた。ヒゲを剃ってみると、思っていた以上に気分を変える事ができた。新しいヒゲの有効活用法を発見してしまった。

2月28日

国家試験が終わってから、何事にもやる気が起きなくなってしまった。特に食事を作ろうと思わなくなってしまった。そして、必然的に食事を食べなくなる。炊飯器で炊いたご飯も手をつけないまま24時間が経ってしまう。健康的にも推奨される事ではないので、何とかしたいとは思う。

2月29日

2月は今日で終わってしまう。俺にとっては長かった2月だった。今年は閏年なので実際に1日多いのだけれども。せっかく閏年で1日長くなっているのだから、この24時間を有効に使いたい。何かとやらなくてはならない事があるのだ。

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