2011年4月

2011年04月01日

久しぶりに1日中走った。宿泊予定の場所をかなり通り過ぎてしまったので、安宿を見つける事ができなく、今日はテントに泊まることにした。初めての新しいテント泊だ。前のテントと勝手が違って少し戸惑うが、思ったよりスムーズにテントを建てる事が出来た。内部は前のテントよりも広くて、圧迫感が無い。これからたくさんテントを使って早く慣れてしまおう。

2011年04月02日

朝からひたすらバイクで走る。天気は良いのだけれども、気温はどうしても寒い。もう少し、暖かくなってくれると嬉しいのだけれど。南オーストラリア州に入ってから渡し舟で川を渡った。河口付近のマリーリバーでは渡し舟が活躍していた。渡し舟で川を渡るのはベトナム以来で嬉しかった。アデレードの南にあるカンガルー島まで走ろうと思ったが、今日中に到着するのは難しいようなので宿を探す事にした。テントで泊まるにはちょっと寒い。

途中でポートエリオットという町に安宿があると教えてもらえた。ポートエリオットは海岸線にある小さくて素敵な町だ。宿も綺麗で、ここに1泊する事にして良かった。

2011年04月03日

カンガルー島に向う途中でビクターハーバーと言う町に寄る。小さな町でなんとなく雰囲気が良い。ビクターハーバーの沖には桟橋で渡る事のできる島があり、1時間ほどで1周する事が出来るトレッキングコースがあった。桟橋にはレールがあり、馬がトロッコ列車を引いている。素通りする予定だったビクターハーバーの素敵さに驚いてしまう。のんびりと町を見たいが、ここでゆっくり観光してしまうと今日もカンガルー島に行けなくなる。それでなくても季節はどんどん寒くなっているのだ。午後にはビクターハーバーを出発してフェリー乗り場まで走る。

カンガルー島に行くフェリーは予想していたよりも大きい。バイクと一緒の船旅は初めてだ。嬉しい。フェリーはカンガルー島の端のペネジョーに到着した。今日はペネジョーに宿を取って明日から本格的に観光開始だ。

2011年04月04日

朝は少しゆっくり起きて、昼食のサンドイッチを作って持っていきます。カンガルー島の1日観光に出発です。まずは島で1番大きなキングスコートの町に行きます。スーパーで買い物をして、ガソリンを入れてから出発です。町を出てからストークスベイに向います。途中からダート道になり、スピードが出せません。岩の間を抜けてストークスベイのビーチに辿り着きました。少し曇っていますが、思ったより広いビーチで嬉しくなります。ストークスベイの次はフリンダーズチェイス国立公園に向います。フェリー乗り場からだと、島の1番奥にある国立公園です。国立公園が思っていたよりも遠く、カンガルー島の広さにビックリです。フリンダーズチェイス国立公園に着いた時には2時を過ぎていました。予定時間よりもかなり遅れてしまっていますがきっちり観光します。国立公園内のアドミラーズアーチにはオットセイがたくさんいます。波が砕ける様子も素敵で、ここで遅い昼飯のサンドイッチを食べました。

次のリマーカブルロックスに向う途中で、雨も降ってきました。雨はすぐに止んでくれましたが、別の雨雲がこちらに近づいています。リマーカブルロックスも不思議な形で面白いです。そろそろ、宿に戻らないとならない時間ですが、最後にコアラウォークを歩いて帰る事にしました。コアラよりもカンガルーの方がたくさんいる、コアラウォークでした。その後はひたすら宿に向けて走ります。暗くなってきているので、動物に注意しながら走ります。

途中で、ハリモグラを見つける事ができたので止まります。ハリモグラはビックリした様で針を逆立てて警戒しています。歩いている姿を写真に取りたかったですが、針を逆立てたまま固まってしまって動こうとしません。残念です。そんな風に寄り道していたため、途中で夜になってしまいました。夜の運転は動物の飛び出しに神経を使いながらの運転で疲れます。雨も降ってくるし、虫は飛んでくるし、寒いし、嫌になります。

2011年04月05日

予想以上にカンガルー島が大きく1日では周れなかったので、今日もカンガルー島観光を継続します。最初はケリーヒルケーブスという洞窟に行きます。規模の小さめな洞窟でしたが、洞窟マニアにとって何度洞窟に入っても飽きる事はありません。洞窟ツアーを堪能した後は、時間を無駄にしないようにリトルサハラに行きます。綺麗な砂とは言いにくいですが砂丘が広がっています。風があまり強くなかったのが、嬉しかったです。

リトルサハラの次にシールベイに向いました。シールベイにはたくさんのアシカが生息しています。海岸線で寝ているアシカの近くまで迫る事が出来ます。子供のアシカは可愛いです。

2011年04月06日

そろそろ交換時期だとは思いながらも、アデレードまで持つだろうと思っていたタイヤとチェーンが本格的にやばくなってきた。素人の俺が見てもアデレードまで行くのは難しいかもしれない。タイヤはゴムからワイヤーが見え出してきているし、チェーンは緩みが激しく、いつ外れても不思議じゃない。この状態でカンガルー島を観光したのは軽率だったが、いまさらどうにもならない。カンガルー島からアデレードまでは100キロだ。細心の注意を払いながら、ゆっくりとアデレードを目指す。タイヤのパンクとチェーン外れの不安を抱えながら、無事にアデレードまで辿り着くことができた。アデレードに到着できた事がとても嬉しい。バイクはそのままバイク屋さんに入院した。

2011年04月08日

アデレードはアジア系の人が多い。パースやメルボルン以上にアジア系の人達がいると思う。宿にも日本人を含めてアジア系の人達がたくさんいた。これからは中国語を話せると言うのは武器になるかもしれない。

2011年04月12日

アデレード滞在で充実感いっぱいの生活ができている。博物館や美術館は無料なのにボリューム満点で素晴らしいクオリティーにビックリ。直ったバイクで海に行ってアイスを食べたりして満足。

雨の日には夕食に唐揚やプルコギなど、アジア系の宿の住人達から料理達をご馳走されたり、みんなで中華料理を食べに行ったり、寒いからと言う理由で鍋をしたり、ポイを回したり。素敵なアデレード生活も明日で終わりです。

2011年04月13日

台湾人の女の子がアリススプリングスまで車で行くそうなので一緒に行くことにした。更にその車に日本人の男の子と女の子が便乗した。俺だけがバイクに乗って、車と一緒に走る。単独ではないバイク旅は初めてなので楽しい。アデレードで買出しをしてから出発する。昼食も夕食もみんなで一緒に食べるのは嬉しい。楽しい。

2011年04月14日

クーバーピディーを目指して出発する。今日の走行距離は600キロ以上だ。オーストラリアバイク旅の中で最長のかも。途中でウーメラという場所を通る。ウーメラは日本の小惑星探査機ハヤブサが小惑星イトカワのサンプルを落下させた場所だ。ウーメラ砂漠の落下地点に行くことは出来ないが、せっかくなのでウーメラの町に寄っていく事にした。ビジターセンターがあり、思ったよりも観光客向けの場所だ。小惑星探査機ハヤブサの事も紹介されていて感激した。夕方にはクーバーピディーに到着できた。

2011年04月15日

オパール採掘の坑道跡のバックパッカーで朝を迎えた。地下に部屋があるバックパッカー宿だ。朝になっても太陽の光が届かず暗いのは不思議な感じだ。午前中は丘の上からクーバーピディーの町を眺めたり、地下に作られた教会を観光する。お昼前にはスチュアートハイウェイの北上を再開する。雲がほとんど無く天気が良い中を走るのは気持ち良い。夕方にはノーザンテリトリーに戻ってきた。何ヶ月ぶりのノーザンテリトリーだろう。

2011年04月16日

アリススプリングスに到着した。晴れていて暖かくて素敵な場所だが風は冷たい。バイクの後輪が減ってきたのでウルルに行く前にアリススプリングスで後輪タイヤを新調するのだ。早めのメンテナンスで安心して運転したい。宿にはプールもあって素敵な感じだし、アリススプリングスの町も小さくて素敵な感じだ。

2011年04月18日

バイクの修理をしたらブレーキパットが壊れていて、予想の3倍以上の出費になったが仕方がない。お金で買える安心は安いものだ。コワレルナにはまだまだ頑張ってもらわねば。

2011年04月20日

お昼前にはキングスキャニオンに登り始めた。キングスキャニオンの上からの景色は素晴らしい。地平線まで大地が続いている。渓谷の岩壁は何かに切り取られた様に鮮やかだ。自然に造形物とは思えない様な岩壁に見とれてしまう。

キングスキャニオンの谷にはエデンの園という場所がある。池があり、そこで泳ぐことも出来るようだ。何人かの欧米人がエデンの園の池で泳いでいた。午後になって気温が上がっているので、エデンの園の池で泳ぐのは気持ち良さそうだ。

2011年04月22日

朝からウルル観光スタート。ウルルって言うのはエアーズロックの正式名称なのだ。ちょっと寒い中、バイクで宿を出発してウルルに向う。ウルルの巨大さに驚きながらバイクを走らせる。朝日に輝くウルルは物凄い存在感だ。ピラミッドよりも巨大で、近くで見る事が出来て嬉しい。駐車場にはバスや車がたくさん止まっている。世界的な観光地なのだから、観光客はたくさんだ。

俺が到着した時には登頂ルートのゲートが閉まっていた。ゲートの隣には看板があり、いろんな国の言葉で登らない方が良いと言うような内容の注意書きがある。ゲートは閉まっているので、残念ながら登れない。俺のオーストラリア旅の最大の目的のひとつがウルルに登る事だ。注意書きがあっても、登るのを認めているのだから登りたい。しかし、ゲートが閉まっていては残念ながら登れない。仕方ないのでウルルの麓の散策路を歩く事にした。

麓から見上げるウルルも素敵さ。太陽に照らされた岩壁が、輝いていて綺麗だ。散策路を歩き終えて登頂ルートのゲートに戻ると、登頂ルートのゲートが開いている。既に登り始めている人もたくさんいるのだ。俺もみんなの後に続いて登り始めなきゃ。

ウルルの登頂ルートは思ったよりも急で滑りやすい。鎖を伝って登るのだが、それでもかなり危ない。ピラミッドを登るよりも数倍は危険な感じがする。しかも、予想以上に急斜面なのでかなり疲れる。休みながら無理をしないように、ゆっくりと登る。

振り返ると、感動的な素晴らしい景色が広がっていた。見渡す限りの地平線がどこまでも続いているのだ。

鎖のガイドがある急斜面が終って、平坦なルートに来たと思ったが起伏が激しく、頂上までは、まだまだアップダウンが続く。鎖のガイドが無いので、頂上近辺の方が危険かもしれない。

ようやく頂上に到着した時の感激は何とも言えなかった。オーストラリア旅の最大の目的が達成できてとても嬉しい。お昼も過ぎたころなのでサンドイッチを食べる事にした。ウルルの頂上でサンドイッチを食べるなんて贅沢だ。十分にウルルの頂上を満喫してから、ウルルを降りる。

降りは膝に負担がかかって登るのよりも危険かもしれない。ゆっくりと、時間をかけて降る。夕方にはサンセットポイントで、夕日に輝くウルルを見る。時間と共に色彩が変化するウルルは美しい。

2011年04月23日

ウルルの隣にはカタジュタという岩群があります。せっかく有名な観光地なので今日はカタジュタ三昧です。ウルルと違ってたくさんの岩が連なっています。カタジュタには風の谷とワルパ渓谷という景勝地があります。

最初に風の谷を見に行きました。なんとなく、聞き覚えのある名前なので気になります。風の谷はカタジュタの巨大な岩の間を歩くトレッキングコースです。コースの奥にカリンガナ展望地という場所があり、その展望地からの眺めは素敵でした。

午後からはワルパ渓谷に向います。ワルパ渓谷ではカタジュタの岩と岩に挟まれた場所を歩きます。午後の太陽が作り上げる影と光のコントラストが美しく、思わず見とれてしまいます。

2011年04月24日

ウルルを1周するトレッキングコースを歩きます。なるべく太陽の光を受けたウルルを見たいので、午前中は東の部分を歩くように周りました。歩きはじめると、いたるところがアボリジニの聖地で、写真撮影禁止や進入禁止がたくさんあります。仕方ないのでウルルを見上げながら、ひたすら歩きます。

ようやく写真撮影可能な場所に到着です。ウルルに触りながら歩けます。なんとなくですが、この辺りの岩の形はウェーブロックに似ている感じがします。思い返すとウェーブロックも巨大な一枚岩。ウルルもウェーブロックも掘り起こしてみると、同じような巨大な一枚岩なのかもしれません。

ウルルを1周して戻ってくると、登頂ルートのゲートが開いています。せっかくなので少しだけ登って、景色を楽しむ事にしました。途中まで登ったら気持ちの収まりがつかなくなってしまい、思わず、ウルルの頂上まで登ってしまいました。登りはじめた時間が遅かったので、頂上に到着したのは4時です。

夕方のウルル山頂からの眺めも素晴らしいです。ウルルは太陽の動きによって様々に姿を変えているようです。

本格的なウルル観光はこれで終わりなので、心残りの無いように、夕日に映るウルルを目に焼き付けて宿に戻りました。

2011年04月25日

ウルルからアリススプリングスに戻ってきた。最後に午前中のウルルを目に焼き付けてから出発する。時間をたっぷりとかけて楽しんだウルルなのに、出発するとなると、なんとなく名残惜しい。

メンテナンスのしっかりしているバイクは順調に走ってくれる。数日ぶりのアリススプリングスは当然のように何も変わりない。アリススプリングスではアデレードで知り合った友達が待っていてくれて、誕生日を祝ってくれた。

2011年04月29日

アリススプリングで数日間、何もしない日が続いてるんだ。きっと、オーストラリア最大の目標のウルルを達成できちゃって、気が抜けてしまったんだろうなー。それでもさ、今日はマクドネル国立公園に行ってきたの。片道130キロぐらいの距離だったから、日帰りでね。この数日間はだらけまくっていたから、久しぶりの観光で美しい景色を見る事が出来て嬉しかったや。

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