中国人とトイレ

今回はとっても下品です。お食事をしながら読むのはお勧めできません。

汚い話しが嫌いな人は、読まないでね。

朝、トルファンを出発してウルムチまでやって来たんだけど、丁度タイミングよく次の目的地、イーニンに行くバスがあったので、ウルムチには泊まらずにそのままイーニンに行くことにした。イーニンにはイーリー川という、バルハシ湖に流れ込んでる川があって、それを見るためにイーニンに行く。イーニン行きのバスは国際バスらしいのだ。国際バスって言うだけあって、外国行きのバスなんだろう。その外国って言うのはカザフスタン。旧ソビエト連邦の構成国だから、俺にとっては手の届かない国。そのカザフスタンの首都のアルマトゥイに行く国際バスがあって、そのバスが途中でイーニンに寄っていくから、そこまで乗っていくことになったのさ。

さすが国際バス。寝台バスになっていて、座席の代わりにベットがある。しかも、お客は中国人の他にカザフのおばさん御一行が乗っていたの。そのおばさんのパワーって言ったら、スゴイのなんの。バスが発車したら、いきなりウォッカの酒盛り大会が始まってしまったのさ。一緒に乗っていた中国人も仲間に引きずり込まれて飲み会はどんどんエスカレートしていって、大変な事になってきたよ。しかも、お酒はウォッカだから、べろんべろんに酔っ払って大変さ。当然俺も飲まされたよ。ロシア語でいろんなことを言って、とても陽気で笑いながら話しをしてるけど、早い話が、「みんな飲め飲め」みたいな事を言ってるんでしょう。つまみには中国ではお馴染みのひまわりの種みたいなやつ。みんなでぼりぼり食べまくる、ウォッカをガブガブ飲みまくる。バスの中の宴会はカザフのおばちゃん達のパワーとウォッカがなくなるまで続けられるみたい。俺は途中でリタイアして寝てしまったよ。

バスは夜中もひたすら走る。朝、イーニンに到着。早速ホテルを探して、チェックイン。それから、イーニン観光に行く。この町に来た最大の理由はイーリー川を見ること。そんなわけで、早速、イーリー川を見に出発!でも、途中で腹が痛くなってきたので、イーリー川は明日観光することにして、ホテルに戻る。昨日から腹の調子が悪いのだ。下痢だ。お腹が痛い。今日は安静にしてることにした。こんな事は中国に来てからほぼ毎日のことなのさ。

俺は普段からお腹が弱いせいもあって、すぐに下痢になってしまうんだよね。中国に到着して、このイーニンに来るまでにも、何度となく悩まされてたのさ。下痢も大変だったけど、それよりも大変だったのがトイレ。まず、トイレがどこにあるかを聞く事が出来ないんだよね。最初の頃の1日観光の時なんか、どこにトイレがあるかわからないし、トイレって中国語でなんて言うかもわからないから、ホントに大変だったよ。そんでわかったのが、トイレの事は「厠」と言うらしいのだ。それからは、メモに書いた「厠」を見せて、トイレの場所を教えてもらう事に成功したのさ。更に、後からわかった事なんだけど、WCでも通じるらしいのだ。それからは「ダブル・シー」って言うだけで、通じるようになって、どんどん簡単にトイレを探せるようになっていく俺。

しかし、中国のトイレって言うのは汚い。それが、半端じゃないんだよ。見せてあげたいけど、写真じゃこの汚さをお伝えできないので、写真を撮ってこなかったんだけど…。ホントに汚いよ。更に、俺は下痢で一刻の猶予もないから、綺麗だろうと、汚かろうと、俺にはトイレの選択権が与えられず、そこでしなくちゃならないの。ホテルまで我慢できるんだったら、我慢したいけど、無理なのさ。しょうがないから、汚いトイレを使うんだけどね。日本人が考える普通の汚さじゃないんだよ。ホントに!中国を旅していて一番の問題は、中国語でも、食べ物でも、割りこみする中国人でも、ゴミやタンを吐き散らす中国人でもなく、中国人のトイレに対する感覚だったのさ。それぐらい、中国のトイレにはカルチャーショックを感じたよ。

どんどん西に向って旅をしてると、トイレそのものが変ってくるんだよね。まず、扉がなくなるの。トイレなのに、扉がないんだよ。当然、個室の方だよ。人がトイレに入ってきたら、丸見え。どうして?いったい中国人ってどう言う感覚してるの?でも、それはまだ序の口だったんだよね。もっとヒドイのは、壁が1メートルぐらいの高さしかないトイレ。隣の人の顔を見ながら用が足せる、ステキなトイレ。なんでそーなってるの?ウンコしてる最中に隣の人と会話したいのか中国人。どうして、そんなトイレを作る気になったの?当然のように、ボットン便所だよ。しかも、床に穴が開いてるだけで、便器といえるような物が見うけられないトイレがたくさん。って、言うか、ほとんどが、床に穴が開いているだけで便器のべの字もないのがトイレ。

もっとヒドイのはトイレの中に入ってみると、1メートルぐらいの間隔で穴が開いている。そう!壁も何もないトイレ。これって、ほんとにトイレっていっていいの?いったい中国人のトイレに対する感覚はどうなってるんだろう?俺は絶対に中国のトイレに馴染めないと思ってたけど、トイレに壁があると、ラッキーなんて思うようになってしまったよ。

更に、中国のトイレはどれぐらい汚いかというと、トイレの穴の周りがウンコだらけだったら、まだましなトイレ。ホントに汚いのは、トイレの入り口から、ウンコが敷き詰められているんだよ。考えられる?ウンコを踏まないと、穴までたどり着けないトイレもたくさんあるのさ。ヒドイでしょ。臭いも、ものすごいよ。トイレの近くに行くだけで臭って来るんだよ。ひどい所のトイレなんかは便器代わりの穴の中にウンコが山ずみ。しかも、穴の中がコンクリで固められてるわけでなくて、そのままトイレの裏の方に垂れ流しになってるトイレもあったのさ。おそるべし、中国人のトイレ感覚。そう言えば中国で、ウンコのついてないトイレには入った記憶がない。絶対どこかに、ウンコがついてるのさ。どうして、中国人はウンコを便器や穴から外すんだろう?百歩ゆずってウンコを便器から外してしまう事をしょうがないとしても、便器から、1メートル以上離れていたり、入り口から入ってすぐの所にあるウンコはどういう神経をしてる人の物なんだろう?

水洗のトイレもあるんだけど、この水洗というのも、ちょっと日本人には理解の出来ない水洗の方式なんだよね。水洗のトイレはさすがに隣の個室との壁はあるんだけど、やっぱり扉はない訳。そんで、驚くべき水洗の仕組みなんだけど、トイレの個室を貫いて、一本溝が、あるんだよね。そんで我々、利用者はその溝の中にウンコをする。溝をまたぐ様にしてしゃがんでウンコをするのさ。時間が来ると、溝の中を勢いよく水が流れて、ウンコ達を綺麗に流してしまうのさ。水は人が用を足していようと、誰もいなかろうと、時間が来ると流れてくるらしい。ウンコをしている真っ最中に水が流れてくると、自分の隣の人のウンコが自分の足の下を通って、自分のウンコと一緒になって、下流側の人の足の下を通って流れて行くんだよね。自分の足の下を上流側の人のウンコが流れて行くのって、はっきり言わなくても気分が悪い!そんな訳で、なるべく上流側の個室にはいってウンコをする事にする。あまり水の流れないトイレは、溝の中に、何人ものウンコが置き去りのまま溜まっているので、それも気分が悪い。しかも、ちゃんと溝に命中できなくて、足をおく所に取り残されているウンコもあるし、どうしてそんなに外すんだろう?中国人。

今まで、さんざん中国のトイレに悩まされてきたんだけど、イーニンにやって来て、ようやく、中国式のトイレになれてきたみたいだよ。ウンコが便器からはみ出ていても、なにも感じないようになってきた。これは日本人としてはいけない事なのかもしれないけど、中国のトイレをマスターすると、どの国の、どんなトイレであろうと、綺麗に感じちゃうステキな能力を身に付ける事が出来たよ。

話しがそれてしまったけどイーニンでも下痢と戦いつつ、2日目にイーリー川を見る事が出来て満足。イーニンを後にして、天山山脈を越えて、タクラマカン砂漠の北側を通って、カシュガルに向かう。天山山脈越えではとても綺麗な景色をバスの中から見る事が出来た。今まで、ずっと砂漠だったから、緑がいっぱいの天山山脈はホントに別天地みたいで、スゴイよ。

タクラマカン砂漠の北側の横断にはバスで2日ぐらいかかったけど、途中の町で泊まりながらのバスの旅になったよ。この旅も乗ってるバスがパンクしちゃって、1時ぐらいタイヤを修理したり、バスの中で子供がションベンしたりして、普通の中国のバスの旅だったよ。そんな風にして、やっとカシュガルに到着。ビザが無くてもパキスタンに行く事が出来るのか?それとも、ここで、俺のシルクロードの旅は終わってしまうのか、とりあえず、明日から中国の奥地、カシュガル観光をしましょ。

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