地球は地球

1年以上の長期旅行を2度も繰り返して感じたことのひとつに「何処を旅してもだいたい同じようなも」という感覚がある。アジアもアフリカも中東も南米もだいたい何処に行っても似ているのだ。自然の環境は確かにその場所でしか見ることのできない固有な物があるかもしれないが、世界の何処に行っても「山は山」だし「川は川」だし「砂漠は砂漠」だし「遺跡は遺跡」なのだ。

あの大陸の山は素晴らしいが別の大陸の山は素晴らしくないということはない。どの大陸の山もそれ固有の素晴らしさがあり、その山にしかない固有の美しさや特徴があるのだ。それは地球上にあるどの山にも言えることなので、一番素晴らしい山を決めることは不可能だし、ある山を世界で唯一の特別な山として保護するのであれば、どの山も世界で唯一の特別な山なのだから、地球上の山を全部保護しなくてはならなくなる。

それは山だけではなく川も砂漠も遺跡も同じことだ。

長い間、世界を旅していると、どの山も、どの川も、どの砂漠も、どの遺跡も同じように見えてくる。そして、世界はひとつの地球なのだと思えてくる。世界には何処に行っても山があり、川があり、砂漠があり、森があり、人間の文化がある。

どれも世界で唯一のそこにしかない固有の物であるが、「そこにしかない貴重なモノ」ということでは共通で同じものなのだと思う。

長く旅をしていると世界の何処に行っても同じに見えて感激が少なくなるが、地球は何処に行っても地球なのだということが判るようになってきた。

2007年5月6日 記入

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