歴史は面白い

俺は歴史が好きだ。年号や登場人物や出来事を暗記するだけなら面白くないが、歴史をひとつの流れとして捉えると、とても面白い。何か1つの出来事が起きるためにはそれなりの理由があるから起こるのだ。そして、その出来事は次の出来事の原因となって、歴史はつながっていく。

歴史を考えるには今の価値観や常識をそのまま歴史の中に持っていくと変な事になる。現代の価値観で歴史上の出来事を考えると、非常に残酷な出来事や、理にかなってないように見える出来事がたくさんある。しかし、当時の常識や価値観で歴史を考えると、歴史はとても判りやすく、納得できる。歴史の登場人物たちは当時としての常識や価値観の中で人生を過ごし、その常識の中で歴史は動いていく。その様な歴史の中で当時の常識ハズレな事や価値観では考え付かないような事を思い付く人間がいる。そんな人間が勝利者として歴史に名前を残す事が出来たのだろう。当然、歴史を書いていくのは歴史上の勝利者だ。自分で歴史を書くのだから、自分の事を悪く書くはずがない。自分の事は正義の人間のように書き、負けた人間達の事を悪く書いたり、自分の引き立て役になるようにして歴史を書く。勝利した者なのだから、勝利者の当然の権利であろう。それは今だって変わりない。イラク戦争で負けたフセインは悪者であり、勝ったブッシュは正しい者なのである。歴史はその様に書いていく。もちろん、どちらも人を殺しているのだが。

歴史を動かしている手段や価値観に惑わされる事なく歴史を掘り下げていくと、歴史を動かしている本質は人間が歴史を持ってから、殆ど変化していない。ただ、歴史を動かす方法と、それを記録する方法が変化してきてるので、20世紀に入ってから人類は今までに体験してない歴史を歩みだしたよう錯覚してしまう。しかし、歴史の大きな流れの中では劇的な変化はあまりない。人類史上初めての発明といわれる、原子爆弾やインターネットを歴史の中で考えるなら、火薬の発明や紙の発明ぐらいの変化でしかない。確かに、どちらも、その後の歴史を動かす力を持った画期的な発明ではあるが、人類が今までに体験した事のない歴史ではない事は事実だ。そして、これからも人類が今までに経験した事のない歴史を体験する事はそう簡単に起こるものではない。

歴史は繰り返す。そして、積み重なっていく。現代も歴史の一部として積み重なっていっているのだ。過去の歴史を現在に照らし合わせると見えてくるものがたくさんある。そして、現在起こっている出来事は過去の歴史が辿ったのと同じよな結果を辿る。だから、歴史は面白い。

2005年11月12日 記入

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