旅のクリスマス

今回の旅ではクリスマスを2回経験しているんだよね。2002年のクリスマスと2003年のクリスマス。どちらも移動中でちょっと淋しいクリスマスを過ごしているの。何故そうなってしまうかというと、お正月を過ごす場所を決めてしまって、そこにたどり着くためにクリスマスを犠牲にしてしまったからなの。そういうところがキリスト教徒ではない日本人なのかな?俺は。

2002年のクリスマスはキューバからカンクンに戻ってきて、すぐにイスラ・ムヘーレス島に行ってリゾートを満喫していたんだよね。クリスマスはこのままイスラ・ムヘーレスでのんびりしていようと思ったんだけど、それだとお正月にアンティグアに到着できなくなるかもしれないの。しょうがないから、計画を変更して24日のクリスマスイブにイスラ・ムヘーレスを出発して国境の街のチェトマル行きの夜行バスに乗ることにしたの。

でも、最悪だったのが25日はクリスマス休暇で国境が閉まっていた事なの。それが判っていたら、無理してクリスマスイブの夜に夜行バスに乗らなくても良かったのにさ。おかげで旅のテンションがかなり下がってしまったよ。

2003年のクリスマスイブは大西洋上の飛行機の中で迎えることにしたんだよね。理由は2004年の初日の出をナミブ砂漠から見ようと思ったからなの。でも、それと引き換えにするクリスマスとお正月のパーティーは面白そうだったよ。ブエノスアイレスの日本人宿でやるパーティーだからきっと盛り上がると思うんだよね。そんな楽しそうな誘惑を振り切ってナミブ砂漠の初日の出を見るために南米大陸を脱出する事にしたの。それも、クリスマスイブの飛行機に乗って。

去年は夜行バスの移動。今年は飛行機の移動。2年連続で移動中にクリスマスを迎えるなんて、あまりにも淋しいなと思ったんだよね。そしたら、今年はクリスマスイブという事で乗客の希望者全員にシャンパンをプレゼントしますとアナウンスが流れたの。もちろんボトルじゃなくてグラスだけどさ。思いもしなかったところからクリスマスプレゼントが貰えてちょっぴり嬉しかったさ。

そして、治安の悪い南アフリカに到着したんだけど、もちろん南アフリカもキリスト教の国だから、25日は殆ど全てのお店も交通機関も休みなの。開いているのは食料品を売ってるスーパーぐらいさ。だから、南アフリカに到着しても何も行動を起こすことが出来ないの。それだったら、クリスマスパーティーぐらいはブエノスアイレスで楽しんでから飛行機に乗っても良かったんじゃないかと思ったよ。でも、飛行機に空席があったのはこの日しかないんだよね。それ以降は1月後半まで満席だったから、ナミブ砂漠で初日の出を見るためには仕方がなかったのさ。

聞いた話だけど、ヨーロッパの厳格にキリスト教を守ってる地方でクリスマスを迎えるのはもっと悲惨らしいよ。商店もお店もレストランも殆ど全てが休みになって食料調達も難しいんだってさ。

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