ラオス北部観光

2004年4月に行ったルアンパバーンやバンビエン観光のご紹介。

4月24日のお昼ごろからルアンパバーンの観光を開始する。ルアンパバーンはラオス北部のメコン川に面した街だ。市街地は歩いてまわれるぐらいの大きさなので歩いて観光をする俺にはちょうど良い。街の中にはお寺がたくさんあるのでお寺巡りが中心になりそうだ。始めに宿から一番近いお寺の観光から開始した。特に有名なお寺ではないので入場料もなければ観光客もいない。静かなお寺だ。地図を見ると近くにお寺がもう一つあるのでそこを見学しようと思ったが、門が閉まっていて見学できなかった。仕方がないので後で見学する事にした。

メコン川沿いの食堂で昼飯を食べてゆっくりした後に王宮博物館に行く。ラオス王朝の王室の博物館のようだった。仏像がたくさん展示してある。東南アジアではどこに行っても仏像だらけなので、どれも同じに見えてしまう。

街の外れの方まで散歩してみたが、観光するような場所は特に見当たらない。夕方になりナイトバザールが開催されだした。ナイトバザールは結構賑わっていて面白い。

4月25日は10時ぐらいから行動を開始する。昨日閉まっていたお寺に行ってみたが今日も閉まっていた。この寺はもう見学するのはやめた。気を取り直してルアンパバーンの街の中心にあるプーシーの丘に登る事にした。100メートルほどの高さの丘なのでそれほど高くはないがルアンパバーンの街のどこからでも見上げる事が出来るので街のシンボルのようになっていた。

プーシーの丘を登っている途中でアリの行列を発見した。アリの行列を見つけると後を追ってしまいたくなる俺はこの時も巣を見つけたくなってしまった。しばらくアリの行列を追いかけて行くとアリの行列は石垣の間に入っていった。たぶん石垣の奥に巣があるのだろう。頂上のワットプーシーは山頂の狭い場所に立っている。仏像が何体か安置してあるだけの空間しかない。寺からはルアンパバーンの街を見下ろし一望する事が出来き、その眺めを見る事が出来ただけでプーシーの丘を登ってきた価値はあった。

ワットプーシーの丘を降りてからワットシェンントーンを目指す。ワットシェントーンではお祭りをやっているみたいだ。とても賑わっている。思いがけずにお祭りの雰囲気を楽しむ事が出来た。ワットシェントーンはルアンパバーンでは有名なお寺らしいのだが、たくさんのお寺を見た後では特に変わるような事はなかった。どのお寺もそれぞれの特徴があって素晴らしい。

今日も夕方からナイトバザールに行く。屋台や出店が出ていて面白い。洗練されていないところが俺の興味を刺激する。

4月26日の朝はバンビエンにバスで移動するために、6時半ぐらいに起きてパッキングを開始する。いつも思うのだがパッキングは面倒な作業だ。パッキングをしないで旅が出来ればどれだけ楽だろうと考えてしまう。

バスは8時に出発するというのでそれまでにバスターミナルに行かなくてはならない。俺が旅をしてきた国は時間にルーズな国が多いのでのんびりとしてしまいそうだが、バスは8時半にルアンパバーンを出発した。たった30分の遅れは遅れてないのと同じぐらい優秀だ。バスや船や列車の出発時間など有って無いようなものなので2時間3時間遅れるのは当然の事なのだ。ひどい時には10時間以上遅れる事もある。それに比べるとラオスのバスは時間に正確なので驚いてしまった。

ルアンパバーンを出発したバスはのんびりと山道を走っていく。左右の景色はとても良い。途中で昼飯の休憩をとり、その後はバンビエンに向かってさらに山道を走る。バスは何事もなく走っていたが、途中で何か燃えてるような臭いが車内に充満してきた。そのうちに煙も上がってきたので何事かと思っていたら、バスが止まった。どうやら、後ろの車輪が燃え出したようだ。車掌がペットボトルの水を掛けて鎮火を試みていたがそれでは焼け石に水だろう。ちょっと恐ろしい。30分ほど車掌と運転手が試行錯誤をしていたようだが、火を消し止める事が出来たようだ。そして、バスは何事もなかったかのように走り始めた。

その後は火事になる事なく3時半ぐらいにはバンビエンのバスターミナルに到着した。バンビエンはルアンパバーンよりも小さなツーリスティックな雰囲気のする村だった。欧米人が好みそうなバーやレストランが50メートルぐらいの砂利道のメインストリートに軒を並べていた。レストランには巨大なテレビを備え付けてあり、ハリウッド映画を流していた。なんとなく興ざめしてしまう。

街中にはツアー会社が何件かあり、カヤックツアーなどの川遊びが出来るようになっていた。その他にもバンビエン近隣の洞窟ツアーなども企画しているようだ。バンビエン近郊には観光できる場所がたくさんあるらしい。数軒あるツアー会社をまわりながら情報を収集する。

情報を収集しながら村の中を散策してみると、無邪気な子供たちが話しかけてくる。なんとなく、この街の子供たちは元気そうだ。何も考えずに子供たちと戯れたりして遊んでいるうちに夜になってしまった。

4月27日は昼ぐらいから行動を開始する。市場で昼飯を食べてから洞窟に向かった。街から道路沿いを20分ほど歩いていき看板から砂利道に入る。しばらく砂利道を歩くと畑の脇に出たのでさらに奥まで歩く。それから橋のない川を渡って森を抜けると洞窟の入り口に到着した。洞窟にたどり着くだけですでに冒険を終わらせたような感じだ。

洞窟の前にはおじさんがひとりで昼寝をしていた。どうやら彼が案内人のようだ。おじさんに洞窟に行きたい事を説明すると、料金を説明してくれてからガスの明かりの準備を始めた。ちょっと怪しい雰囲気だが、せっかくここまで来たのだから料金を払ってでも洞窟に行く。値段交渉をしてみたが半額にはならなかった。それでもおじさんにも生活があるので妥当な値引きだろう。

案内人のおじさんは洞窟の入り口の鍵をあけて自分のガスの明かりを持って中に入っていった。俺もおじさんに続いて中に入る。洞窟の入り口は人が何とか入れるぐらいの狭さだ。身体を折り曲げながら内部に入る。奥に入ると洞窟は想像していたよりも大きかった。洞窟はかなり奥まで続いているようだ。途中には叩くと音の出る柱不思議な形の鍾乳石があって面白い。洞窟は狭くなったり広くなったりしながらかなり奥まで続いている。最後は池が広がっていたのでそれ以上は進むことが出来なかった。

洞窟観光は思っていた以上の体験をする事が出来て大満足だ。同じ道を戻って狭い入り口から外界に出ると太陽の光が眩しかった。おじさんの今日の仕事はこれで終了らしく、店じまいの鍵を掛けて一緒に戻ってきた。

夕食を食べに行くと途中で雷がなった。雨の匂いがするのですぐに雨が降り出すだろうと思って宿に戻るとすぐに雨が降り出した。雷付きのかなり激しい雨だった。明日はカヌーツアーに参加しようと思っていたが、この様子だと無理みたいだ。

4月28日の朝も雨が降り続いている。こういう日は何もする気が起こらないのでのんびりと宿で本を読む。のんびりしながらもうバンビエンにもう1泊ぐらい宿泊しようか、首都のビエンチャンに移動しようかと考える。昼前には雨が止んだので今日のうちに首都に行くことに決めてパッキングを開始した。

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