チェンマイ観光

2004年4月に行ったチェンマイのご紹介。

4月4日の夜行バスに乗ってバンコクからチェンマイに向かった。クーラーがガンガンに効いているバスはちょっと寒い。バスは無事に早朝のチェンマイに到着した。ほんのりと生暖かいチェンマイの朝の空気がクーラーで冷やされた身体に気持ちよい。

チェンマイに来た目的はソンクラーンの祭りを体験することだ。もう一つの目的は一緒にイエメンを旅した菊代(仮名)ちゃんがチェンマイに住んでいるので彼女に会うためだ。チェンマイに到着してすぐに彼女に電話をかける。海外の公衆電話はシステムが良く判らず不安なのだが、慣れない電話で彼女と連絡を取りターペー門で待ち合わせをした。数年ぶりに再会した菊代ちゃんは何も変わっておらず昔話に花が咲いた。

4月5日と6日はツーリストオフィスや旅行会社で観光情報を収集したりチェンマイの町を歩いているうちに過ぎてしまった。ソンクラーンをチェンマイで体験する予定なので10日ぐらいはチェンマイに滞在する事になる。チェンマイ滞在中の生活を快適にするためにはチェンマイの街を知ることは大切だ。歩き回って飯屋やネット屋など良く使うだろう店の情報を収集する。チェンマイの街は旧市街が城壁に囲まれていて、旧市街の城壁の外側を囲むように新市街が形成されている。旧市街と新市街の一部は歩いてまわることができる程度の大きさだ。基本的な行動手段が徒歩の俺にとってはちょうど良い大きさの街だ。

菊代(仮名)ちゃんは日中に仕事をしているので会うのは夜になる。日中はチェンマイの街を探検しているうちに時間が過ぎていく。早起きする必要はないが午前中には起きてチェンマイ散策を楽しむ予定だったが、久しぶりの沈没生活が始まった事で油断してしまい、あっという間に生活が夜型になってしまった。

4月7日は午後3時ごろから行動を開始する。せっかくチェンマイに滞在しているのでソンクラーンが始まる前に観光をしたいと思っているのだが、午前中はあっという間に過ぎ去っていた。このままだと何もしないうちに夕方になってしまいそうだったので、気合を入れて外出する。

観光用の地図を見ながらどこに行くかを決める。最初にチェンマイの中心にあるワットプラシンに行く。ワットプラシンは3人の王様の銅像があるお寺だ。落ち着いた雰囲気で気持ちが和らぐ。それからワットチェディルアンに行く。ここも落ち着いた感じのするお寺で、観光客も少ないのでのんびりと見学することが出来た。

午後から少しだけしか観光していないのだが午後の日差しは強いので、完全に夜型になっている俺には歩いているだけで疲れが溜まっていく感じがする。部屋に戻って少し休んでいると、あっという間に夕食の時間になっていた。菊代ちゃんと待ち合わせしてナイトバザールに連れて行ってもらった。ナイトバザールの観光客用の食堂でタイの踊りを見ながら夕食を食べた。菊代ちゃんのおかげでツアー客のようなチェンマイ観光をすることが出来た。明日はもう少し早く起きて時間を有効に使おうと思う。

4月8日はお昼ごろから行動を開始した。午前中はどうしてもだらけてしまって、あっという間に時間が過ぎてしまう。今日はツアー会社を巡ってアジア象を見に行くツアーを探した。何軒ものツアー会社で説明を聞いた。チェンマイは日本語で対応してくれるツアー会社がたくさんあるので驚いてしまう。日本語を勉強しているタイ人はたくさんいるのだろうし、日本人観光客もたくさん来るのだろう。

午後の外出は日差しが強いし気温が高いのですぐに疲れてしまう。明日のツアーを申し込んだあとは宿に戻って少し休憩をして体力を回復する。日中の疲れを少しだけ回復して夕方から活動を再開する。夜のチェンマイは観光客で賑わっていて治安の心配はない。面白そうな出店がたくさんあるので歩いているだけでワクワクする。屋台で夕食を食べたり出店を見て歩いていると、南米のウシュアイアで一緒に過ごしたホホタ(仮名)さんに出会った。突然の再会に驚いた。せっかくなので一緒にお茶を飲んで再会を喜び、近況や今までの旅の話をした。話をしているうちにあっという間に深夜になっていた。

ホホタさんもソンクラーンを目指してチェンマイに来ているのだそうだ。これも何かの縁なので一緒にソンクラーンを楽しむ事にした。お互いの滞在先を教え合ってそれぞれの宿に戻った。

4月9日は7時40分に起きてツアーに行く準備をする。すっかり夜型になってしまっている俺にはかなり辛かったが何とか時間通りに起きることができた。8時にはツアー会社のピックアップバスがホテルに来てくれる予定なのでレセプションで待つ。しかし、9時になってもツアー会社の迎えが来ない。おかしいと思い、ツアー会社に電話してみると忘れ去られていたようだ。車が慌しく迎えに来てくれてツアーバスを追いかける。途中でツアーバスに追いついたので、バスに乗り換えて無事にツアーに参加することが出来た。いきなりのハプニングだったがおかげですっかり目が覚めた。

しばらく走ったバスは象のショーをやる施設に到着した。我々のバスが到着したときには、たくさんのツアーバスが止まっていた。象が丸太を運んだり足を振ったり鼻を振ったりサッカーをしたりと楽しませてもらえた。象たちはかなり調教されて、完成度の高い動物ショーだった。ショーのあとは象に乗ってトレッキングに出かける。初めて象に乗ったが馬やラクダと比べてしまうと背中の位置が高いので見晴らしが良く気分爽快だ。森の中を抜けて川を渡りリス族の村を目指す。象の歩調は安定感がある。象に乗った感激と共にリス族の村に到着した。

リス族の村は観光用に作られたリス族の民芸品を売っている市場だった。売り子さんはリス族の民族衣装を着ているのでそれなりの雰囲気がある。リス族の村をひと回りしてみたが、俺の気持ちに訴えてくる民芸品は売られていなかった。リス族の村からの帰りは田んぼが広がっている農道を水牛が引く車に乗って戻る。昔の田舎の風景の中に入ったような感覚でとてものんびりとすることが出来た。

水牛のが引く車で最初の象のショーをやる施設に戻ってきた。そこでバイキングの食事を食べる。思っていたよりも豪勢な食事で驚いてしまった。生春巻きが美味しかったので思わずたくさん食べてしまってお腹がキツイ。

昼食のあとは川くだりをする。バンブーラフティングと言うらしい。竹で出来た頼りなさそうな筏に乗ってのんびりとした川の流れに身を任せる。急流のスリルは無いがゆったりした流れの中で自然を楽しむことが出来た。途中で雨が降ってきたので濡れてしまったが、十分に面白かった。バンブーラフティングのゴール地点でツアーバスが待っていた。今度はバスに乗ってバタフライファームに移動する。バタフライファームにはラン科の花がたくさん咲いていて綺麗だった。蝶々もたくさんいる。珍しい蝶々も見ることが出来た。

久々にツアーに申し込んでの観光は十分に満喫する事が出来た。ツアーは自分の思い通りにならないし時間的に制約されてしまう面もあるが、便利だし見所も満載なのでたまにはツアーを利用して観光を楽しむのも新鮮で面白い。

夜は菊代(仮名)ちゃんと一緒に食事をした。菊代ちゃんのジャーナリストの友達がイラクで捕まってしまったらしい。イラク情報はほとんど入ってこないので安否が不安だ。彼の無事を祈るしか出来ない。

4月10日は昼ぐらいから行動を開始する。明日から始まるソンクラーンに備えて水鉄砲を購入する。町中もなんとなくソンクラーンを目前にソワソワした感じが漂っている。俺もなんとなくソワソワしてしまった。

4月11日から15日まではソンクラーンで街中が水を掛け合い戦争状態になっていた。とても楽しく戦いを繰り広げる。1年以上前から楽しみにしていたソンクラーンは俺が思っていた以上に面白く、激しい戦いを十分に満喫する事ができた。

<<6大陸めぐりの旅に戻る