タンザン鉄道

2004年1月にザンビアとタンザニアを走っている2泊3日の列車に乗った時の話のご紹介。

2004年1月30日からタンザン鉄道での旅が始まる。タンザン鉄道に乗るのはこれで2回目だ。最初は2000年の2月にタンザニアのダルエスサラームからザンビアのカピリムポシまで乗ったのだ。今回は逆方向のザンビアからダルエスサラームまで乗る。

タンザン鉄道のチケットは前日のうちにザンビアの首都のルサカで購入した。タンザン鉄道はかなり込んでいるみたいなので、当日に駅でチケットを買おうとしても無理みたいなのであらかじめ予約をしておかなければならない。

ザンビアの首都のルサカから鉄道駅があるカピリムポシまではバスで移動する。タンザン鉄道の出発時間は午後3時ぐらいだが、乗り遅れないように時間には十分余裕を持ってルサカを出発する。アフリカではどんな事で時間をロスしてしまうか判らないのだ。なので、朝の8時半にルサカのバスターミナルに行きカピリムポシ行きのバスが出発するのを待つ事にした。結局、バスは10時半にルサカを出発してカピリムポシに向った。

カピリムポシに向うバスの中では雨が降っていたが、俺がバスを降りると雨が止んでしまった。さすがにこの時の俺の晴男パワーにはビックリしてしまった。バスを降ろされた場所は幹線道路のガソリンスタンドだった。そこから鉄道駅までは少し歩かなくてはならないが、ここで降りた人が同じ方向に歩いていったので、それに付いて行くとすぐに駅が見えてきた。

カピリムポシの駅はとても小さな駅だった記憶があったが、とても大きくて立派な駅舎が目の前に現れてきた。しかも、ずいぶん新しい感じがする。そう言えばカピリムポシの駅舎は新しく完成したと言う噂を聞いた事があった。

列車は時間通りに出発した。俺はサッカーの兄ちゃんと一緒のボックスになった。彼はプロのサッカー選手なのだそうだ。所属チームを教えてもらったがサッカーに興味の無い俺はそのチームは全く判らなかった。これから、どこかのチームの入団テストを受けるためにタンザニアに行くのだといって言っていた。

しばらく外を眺めていたが、動物はほとんど見ることが出来ない。そのうちに夕日が沈んで夜になった。夜中にザンビアのイミグレーションが列車に乗り込んできて出国する。

次の日は一日中列車の中だ。午前中にタンザニアに入国する。動物は全く見ることが出来ないので少し残念だ。サッカーの兄ちゃんはタンザニアに入国すると降りていった。

2月1日の昼ぐらいにはダルエスサラームに到着する。その最終日の朝に動物をたくさん見ることが出来た。イボイノシシやキリン、シマウマ、サル、ガゼルを見ることが出来た。しかも、かなりの近い距離だ。列車と並走するようにキリンが走る姿を見れた。感激だ。さらに感激だったのがガゼルが列車から1メートルぐらいの距離まで近寄ってくる事だ。どうやらガゼルは列車の向こう側に行きたいみたいなのだ。列車と並走していたガゼルが列車に向って突進してきて、列車にぶつかるギリギリで方向を変えて列車から飛び退いていく。普通にサファリパークツアーに行ってもこんなに躍動的なガゼルをみる事は出来ないだろう。

最終日に思いがけなくタンザン鉄道を満喫する事ができた。ひょっとしたら今日は動物達の当り日だったのかもしれない。たくさんの動物が見れて大満足のうちにダルエスサラームに到着した。

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