カラファテ氷河ツアー

2003年10月に行ったアルゼンチンのカラファテ氷河ツアーのご紹介。カラファテ氷河ツアーの時の資料は盗まれたのでありません。完全に俺の記憶だけを頼りにして書き起こしているので、事実と違うことがあると思いますが、その辺はご容赦を!!

ウシュアイアからブエノスアイレスに向う予定の俺はその途中にあるカラファテの氷河に寄って行く事にした。ウシュアイアからリオガジェゴスという街までは大西洋に近いところを北上する。そしてリオガジェゴスからルートを外れて西に向うとカラファテがあるのだ。ウシュアイアからバスを乗り継ぎ24時間以上かかって、ようやくカラファテの街に到着した。

カラファテは小さな街だ。10月のカラファテは観光シーズンには少し早いみたいで、街の中は静まり返っている。この街の観光のメインはなんといってもペリトモレノ氷河の観光だ。俺もそれを見るためにカラファテまでやってきたのだ。早速、氷河観光のツアーに申し込む。その後は時間があるので街の中を徒歩で観光する。

散歩をするといっても市街地はすぐに終わってしまい、そこから先は何もない平原が広がる。アルゼンチン湖という湖の湖畔にある町なので、湖をバックにした何もない草原の景色はとても美しい。普通の砂利道を歩いているだけなのだが、何処かの高原をトレッキングしているような気分になる。たまに地元の人の車が通ると砂煙が立つのだが、それも1時間に1度ぐらいなのであまり気にならない。

歩いていると湖の周りに柵が張り巡らされているのが気になった。その柵沿いを歩いていくと小屋が見つかったので、この柵は何のための柵なのかを聞いてみる事にした。すると、ここは観光牧場なのだそうだ。せっかくなので牧場に入ってみようと思ったが、牧場の営業時間はあと30分しかないと言うことなのでやめた。

次の日は朝早くから氷河ツアーのマイクロバスがホテルに迎えに来てくれた。俺のほかにも10人ぐらいのツアー客を乗せてペリトモレノ氷河に向う。途中の車窓からはアルゼンチン湖の美しい風景を堪能する事ができたが、2時間近くも景色を堪能しているとさすがに飽きてくる。

ペリトモレノ氷河に到着すると最初に遊覧船のオプションがある。俺以外の全員が遊覧船のオプションツアーに参加してしまった。ガイドは俺も遊覧船ツアーに参加させたいような感じだったが、俺は南極で飽きるぐらい氷河を見ていたので今回のオプションツアーには参加しない事を告げた。ガイドと2人で氷河に近づく遊覧船を見ながら時間をつぶす。数十分の遊覧船オプショナルツアーが終了して全員が戻ってきた。もう1度マイクロバスに乗って今度は陸から氷河を見るポイントに移動する。

ここは小高い丘になっているので氷河を見下ろす事ができる。しかもかなり近くまで氷河がせり出してきているので迫力がある。南極では氷河を見上げるような感じだったので氷河を見下ろすのは新鮮な感覚だ。

氷河を見ていると正面で小さな崩落が起きている。氷河は小さな崩落が続く場所で大崩落が起きる可能性が高くなるのだ。この感じだと俺の真正面での大崩落が期待できそうだ。30分ほど待っていると期待通りに俺の目の前で大崩落が起った。巨大な氷河の破片が音も無く落下をはじめる。数秒後に氷河の巨大な破片は水面に叩きつけられ激しい衝撃音が響きわたる。それと同時に水面では巨大な水しぶきが上がり、水しぶきが波となって水面を伝わっていく。しばらくすると、氷河の破片が水面に浮かんでくる。そして、冷やりとした空気があたりに漂ってくる。氷河の崩落は何度見ても気持ちが高鳴り飽きる事がない。

この場所には4時間ぐらい居たが飽きる事がなかった。その間に氷河の大崩落を3回ぐらい見ることが出来て大満足だ。南極から帰って来て半年以上の時間が過ぎていたので、改めて新鮮な気持ちで氷河を見ることが出来た。もし、南極から帰って来てからすぐにペリトモレノ氷河のツアーに参加しても、それほど堪能できなかっただろう。そういう意味では最後にペリトモレノ氷河の観光を残しておいて正解だった気がする。

カラファテにはカラファテの実と言うのがある。カラファテの街の名前の由来がカラファテの実から来ているのかどうなのかは判らないが、とにかく有名な実なのだ。そのカラファテの実を食べると、カラファテに戻ってきてしまうという話まであるぐらいだ。そのカラファテの実のアイスクリームがあるというので、街のアイス屋さんで食べてみた。アイスの中にカラファテの実が丸ごと入っている。カラファテの実は直径7ミリぐらいの大きさの紫色の実だ。味はベリーみたいな感じだ。確かに美味しいアイスクリームだ。思わず2日連続で食べてしまった。

カラファテでペリトモレノ氷河のツアーを堪能した後はひたすらブエノスアイレスを目指す。24時間以上のバスの旅で広大なパタゴニアを移動するのだ。食事休憩と途中の街のバスターミナルでの休憩以外はただひたすらバスの座席に座って、ブエノスアイレスをめざすのだ。

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