ポトシ銀山ツアー

2003年5月に行ったボリビアのポトシ銀山ツアーのご紹介。ポトシ銀山ツアーの時の資料は盗まれたのでありません。完全に俺の記憶だけを頼りにして書き起こしているので、事実と違うことがあると思いますが、その辺はご容赦を!!

ポトシ銀山では今でも鈴や亜鉛が採掘されているのだそうだ。そのポトシ銀山の鉱山の中に入る事が出来るツアーが存在すると聞いたので行ってみた。ポトシの街は標高4100メートルに位置する。俺は高山病にはなりにくい便利な体質だ。少しぐらい激しい運動をしても平地よりもちょっと疲れるぐらいで体調が悪くなることはない。なので、富士山よりも標高の高いポトシで少しぐらい激しい運動をしても平気である。

街に到着したら、すぐに宿を決めて行動開始。ポトシ銀山ツアーは有名らしく、ツアー会社が沢山ある。色々と歩き回り良さそうなツアー会社で次の日のツアーに申し込んだ。

朝、ガイドが宿まで迎えに来てくれた。15分遅れはラテンアメリカではかなり早い方だ。今回のツアーは総勢5人。ワゴン車に乗せられて鉱山に向かう。ポトシの街から鉱山まではあっという間に到着してしまう。途中でダイナマイトコカの葉純度90%以上のアルコールを買い、炭鉱服と言う名のカッパを着てヘルメットを被って準備完了。ポトシ銀山に向かう。

鉱山の中に入る前にダイナマイトの爆発を体験させてもらえる。ガイドが説明をしながらダイナマイト信管と導線を付け、導線に火をつけた。導線はかなり長く保たれており、火のついたダイナマイトを持って記念撮影をする事が出来る。観光客向けサービスが行き届いているツアーのようだ。

記念撮影が終わると、ガイドがダイナマイトを持って走り出し、少し離れた場所にダイナマイトを置いてきた。これで爆発準備が整った。1分ほど待つとダイナマイトが爆発した。音が大きいのは当然だが、空気の振動を感じる事ができた。ダイナマイトの爆発がこんなに激しいとは思わなかった。感激した。

いよいよ、鉱山の中に入る。入り口はかなり狭く、一人ひとり降りていくのがやっとの狭さだ。足元に気をつけながらゆっくりと降りて行く。

鉱山の中は気温も湿度もかなり高い。不快指数は非常に高い。迷路のような鉱山の内部をガイドに続いて進んでいく。鉱夫達の守り神が祭られている場所に到着した。ここでガイドがポトシ銀山と守り神の歴史を少し教えてくれた。俺には少しレベルの高い英語の解説だったので、あまり理解する事はできなかったが、守り神は昔「悪魔」として鉱夫達に恐れられていたと、言うぐらいしか理解できなかった。が後に文献で調べたところによると、実際はスペイン人が現地人を働かせるために悪魔を作り出し、恐怖によって鉱山での強制労働をさせていた暗い歴史があるのだという。

守り神の部屋を後にして、鉱山を更に進んでいく。鉱山の中は膝をついて這って進まなくてはならない狭い所や、トロッコのレールが引いてある所があり、我々はガイドの後について行く。いたるところに鉱物の原石が転がっている。

鉱山を進んでいる途中で何人かの鉱夫とすれ違った。彼らは上半身裸で一生懸命働いていた。ガイドが鉱夫の1人に話しかけてみると、彼は30時間ぐらい連続で働いているらしい。非常に劣悪な環境での労働だ。ガイドが彼にコカの葉とアルコール分けてあげた。

途中から、かなり急な登りになった。坂と言うよりも穴をよじ登る感じだ。ここもかなり狭くなっており、人がやっと1人通れるぐらいの狭さだ。順番によじ登って行く。登り切ると外界に出る事ができた。太陽の光が眩しくて、しばらく目を開けることができなかった。

朝からお昼前までの3時間ほどのツアーだったが、鉱山の内部を移動するのはかなり激しい運動である。鉱山の外に出たところでツアー参加者の1人が高山病で動けなくなってしまった。最後の登りがかなり辛かったらしい。水分を取りしばらく休憩するとある程度は回復してきたらしく、歩けるようになったので安心した。

今回のポトシ鉱山ツアーは十分満喫する事ができた。

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