イグアスのトロッコ列車

2003年4月に南米のイグアスの滝のアルゼンチン側にあるトロッコ列車に乗った時の話のご紹介。トロッコ列車よりもイグアスの滝の観光のお話がメインになってるかもしれない。

アルゼンチンのブエノスアイレスからブラジルのサンパウロに向かう途中にイグアスの滝がある。イグアスの滝は2000年に訪れた事がある。その時はブラジル側の滝しか見なかったので、今回はアルゼンチン側の滝を見に行く。

アルゼンチン側の滝は入場ゲートから、滝までかなり距離があるので無料のトロッコ列車が運行されている。早速トロッコ列車に乗る。トロッコ列車は15分ぐらいで滝まで運んでくれる。どこかのアトラクションに出てきそうな可愛いトロッコ列車だが、輸送能力はなかなかのものだ。

トロッコ列車は中間駅に到着した。この駅でも滝が見れるが、俺は一番奥の滝から見ることにしたので、終点まで行く。中間駅を出発したトロッコ列車は数分で終点に到着した。ここから橋を歩いて、滝を見に行く。ここからは悪魔の喉笛と呼ばれる落ち込みがある。大地の割れ目に吸い込まれるように膨大な水量の水が落下している。悪魔の喉笛からは轟音が鳴り響いている。辺りは水しぶきが飛び散っていて、雨のように降り注いでいる。

悪魔の喉笛を堪能したあと、トロッコ列車の終点駅に戻る。トロッコ列車に乗り込んで、出発を待つ。次のトロッコ列車がやって来たのと交代するように俺の乗ったトロッコ列車は出発した。

今度は中間駅で下車して滝を見に行く。こちらは遊歩道が完備していて、滝の間際を歩けるようになっている。先ほどの悪魔の喉笛は滝を上から見下ろす感じだったが、こちらは下から滝を眺めるようになっている。

滝を見ながら遊歩道を歩いていくと、最後には一番下まで降りてきてしまった。ここから、モーターボートに乗って滝の中に突っ込むツアーが企画されていた。乗ってきた人たちは全身ずぶ濡れになっている。現在の時間は12時過ぎ。今、ずぶ濡れになっても遊歩道を歩いているうちに乾いてしまいそうな時間帯である。なかなか体験できるものではないのでモーターボートに乗ることにした。

モーターボートは最初に激しい流れの中を滝壺を目指して突っ込んでいく。見るからにモーターボートなんてあっという間に沈没させられそうな、激しい滝壺である。恐怖を感じたがモーターボートは滝壺に入る前に引き返した。当然であろう。

モーターボートは更に別の滝壺を目指して進む。今度は比較的小さな滝壺だ。こちらなら、沈没する危険性はないが、迫力も半減する。実際に滝壺に突入すると、迫力はありすぎる。一瞬にして全身びしょ濡れになってしまった。モーターボートの運転手はサービス精神旺盛でしばらくの間、滝壺の中に留まってくれた。明らかに過剰サービスだが、ラテン民族の彼らはそれで良いらしい。

モーターボートは貴重な体験だったが、全身ずぶ濡れになってしまった。遊歩道を歩きながら乾かしたが、思ったよりも乾くのが遅い。モーターボートは午前中に乗るのが良いだろう。

遊歩道を歩いて、中間駅に戻る。入場ゲートに向かうトロッコ列車に乗る。まだ、少しお尻が濡れているが、ここはラテンの国なので、そんなのはお構いなしに座席に座る。楽しい、イグアス観光だった。

ちなみに、モーターボートに乗った時にパスポートもお金も全部濡れてしまった。お金はホテルに戻ってから乾かして、使ってしまう事ができたが、パスポートの被害は結構深刻だ。スタンプが消えかけてしまったり、ビザが剥がれてしまったりした。一番ひどい被害は写真のページが剥がれてきた事だ。写真のページはちょっとひどいので、サンパウロに到着してから修理した。はがれてきたところを糊で接着しただけだが、出来栄えは上々である。

外務省も高い料金を取ってパスポートを売りつけるのだから、もうちょっと頑丈なパスボートを作って欲しい。これだから、お役所仕事は嫌になるし、信頼は出来ない。

<<6大陸めぐりの旅に戻る